平成から令和に変わり、
穏やかな五月晴れが続いている今日この頃ですが、ちょっとしたコラムをつづってみようと思います。

最近映像について考える機会があり、映像がどのように集客や広告、人の心に響くかを自分なりの視点で伝えてみます。

 今日のところは「プロジェクションマッピング」について

先日、小松市にいらっしゃる長谷川章さんにお会いして来ました。現在チームラボやライゾマがやっている映像演出の先駆けになった方で、1980年代に日本に一台しかない編集機を導入して、有名代理店が東京からこぞって小松市にやって来てCM制作をしていたという逸話がある方です。そんなCM制作の第一線の方が今から20年ぐらい前にテレビコマーシャルは終わったと感じ、テレビの外に出ようとプロジェクターによる映像演出を始めたそうです。

当時から20年。チームラボなどに見られる映像演出は徐々に一般化されて来て、長谷川さんもおっしゃっていましたが、映像演出のマーケットはこれから飛躍的に伸びるそうです。これからは建築の外壁、内装がどんどん映像演出に変わるだろうと…。

常に時代の先を読んでいる長谷川さんがおっしゃってた言葉を自分なりに思い返して、ここ最近勉強しに行った場所で
感じた事と照らし合わせて、改めてなるほどーって感じました。

ー昨年11月に訪れた「NYのタイムズスクエア」ー

2年ぶりに訪れたニューヨークのタイムズスクエアですが、LEDビジョンの凄さに圧倒されました。また、タイムズスクエアを車が通れない広場化したところ、昔のタイムズスクエアに比べて人がめちゃくちゃ集まる場所となっていることにも驚きました。

大型LEDビジョンがひしめくNYタイムズスクエアに、最高解像度「8K」を実現したLEDビジョンが誕生
http://led.led-tokyo.co.jp/news/ny8k/

タイムズ・スクエアの広場化プロセスから戦略と戦術、公民連携のニューヨークのまちづくり
http://dotgraphy.com/otogawa/entry-157.html

ーそして今年2月に訪れた「チームラボボーダレス」ー

話題のチームラボボーダレスですが、本当に圧倒されます。また、海外からのお客さんが圧倒的に多いことにも驚きました。チームラボによるアートプログラムがインバウンドに役立っているという点にも…。

話は飛びますが、これからのインバウンドに絶対的に必要なのは「美」であり、日本人の心の美しさが宿る繊細な美術表現、街や自然の景観の美しさ、日本料理の盛り付けの美しさ美味しさといった「美」は最大のコンテンツになると実感しています。


・テーブルから鳥や蝶が飛び立つ

チームラボによる映像美とレストランのコラボレーション
「Worlds Unleashed and then Connecting」
https://designwork-s.net/category-creative/worlds-unleashed-and-then-connecting.html

また、チームラボが行っている映像演出などは下記のような日本の最新技術の応用であり、こういった最新技術を企業や大学の研究室と連携してやれるのもチームラボだからこそだと思うと感心します。

・360度プロジェクションマッピングでオフィスエントランスを空間演出。
http://www.signs-d.ne.jp/article/takenaka/

・パナ、光と映像で食を演出　
レストランに投影機器
https://www.sankei.com/smp/photo/story/news/170711/sty1707110016-s.html

映像演出は映像技術やAIなどのプログラミング技術の進化、そして5Gなどによる通信技術の進化に伴ってどんどん変化してきています。ただ、間違いなく映像演出のマーケットは大きくなると思いますし、自分たちのような制作会社でも集客や広告を提案する上で取り組んで挑戦していくのは大切だと思います。

・大規模プロジェクションマッピングと5Gへの挑戦―「YOYOGI CANDLE 2020」が切り開いた2020年への可能性
https://www.d2c-smile.com/2018040310321

昨年アートディレクションしました「千年未来工藝祭」https://craft1000mirai.jpですが、本年度の開催も決定しました。引き続きアートディレクションをしますので、昨年初めて挑戦した360°プロジェクションマッピングを今年はもっと進化した映像演出が出来るように頑張りたいと思います。お楽しみにしていてください。

Writer

内田 裕規